こんにちは。所長の三嶋です。
属人化をしたために、その職員が問題を起こしても強く注意できない(辞めてしまっては困るとの思い)、病気で欠勤になったときに事業が回らない・・・など様々なリスクを抱えているケースがあります。
今回は、その防止についてお話します。
1000分の一個の引き出し 「属人化を防ぐ」
属人化は本能である
まず、放っておくと、人は「属人化」するものだという認識を持ちましょう。
自分が活躍し、他の職員が追い付けない状況を作ったほうが、何となく良い気分になるものです。
「自分が辞めたら、会社は困るだろう」
このような気分は、麻薬にすぎません。
属人化していることに意識を向け、ルールや数字を追う仕組みを作ることが必要です。
そうしなければ、突然そのスタッフが何かの都合で出勤できなくなったとき・退職したときに事業が回らなくなります。そういう会社・医療機関を沢山見てきました。
普段からの心がけと仕組みづくりが大変重要です。
マニュアル作成を指示するのは経営者の大切な役割です
誰かが休みになったときに、仕事が滞らないでしょうか。
いざというときに、他の人が引き継げるように「マニュアル」を作っておくよう指示をしましょう。
当たり前のことだと思われるかもしれません。でも、出来ていないケースがほとんどです。
「何をすればいいのか」「期日」「数値」などすべて、言葉にしておきましょう。
まずは簡単に作ってもらい、それを時間をかけて、ブラッシュアップすれば良いのです。
マニュアル作成が出来るということは、「人に教えることが出来る」ということなのです。
スタッフの育成にもつながります。
承認欲求を受け入れる
とはいえ、「自分の存在そのものを認められたい」のが人間の本能です。
そこで、スタッフの脱属人化をしたことに対する承認をする仕組みを作るようにしましょう。
・脱属人化・標準化の取り組み自体を評価する
・ノウハウや知識の公開・共有を評価する
・その人に育成者としての地位と名誉を与える
最終的には、「他の人にどれだけ教えることが出来たか」「自分のノウハウや経験を他人に公開できたか」
を評価するようにします。これを日ごろの仕組み・人事評価に組み込むようにします。
「どれだけ出来るようになったか」は最上級の評価にはならないようにします。
採用困難な時代だからこそ、脱属人化をした企業が伸びていくと考えます。
社会保険労務士・三嶋からの提案
最後に「人事評価」のお話をしましたが、どの点を評価していくのかを明らかにするのは、その企業の風土をつくる上で大変重要です。
「人事評価づくり」にご興味のある方は、社会保険労務士事務所Bloomにご相談ください。
参考文献 「とにかく仕組み化」ダイヤモンド社 安藤 広大著